はじめに
2010年に稼働開始され2023年今でも超人気なデジタルカードゲーム『ドラゴンボールヒーローズ』。
最近だと原作イラストやアプリゲーム『ドラゴンボールZドッカンバトル』とのコラボでとてつもなくカッコいいイラストのカードが沢山出ています。
しかしドラゴンボールカードの歴史は深く、カードゲームとしては1988年から全てが始まっていたのです。
今回は歴史を振り返ると言うことで、1回目はゲームカードとしても遊べるコレクションカードとして、初めて自動販売機で販売された「カードダス」。
シリーズ累計販売数20億枚を誇るブームとなった『ドラゴンボールカードダス』の制作秘話を紹介したいと思います。
常に面白さを追求し、進化をし続けてきた
1988年、バンダイから初の自動販売機で販売されるコレクションカードとして登場した「カードダス」は集めて楽しい新しいカードとして子供も大人も夢中になりました。
この「本弾」の人気を受けたことで後に、スーパーバトル、ジャンボカードダスなど様々な形、デザインで展開されていきます。
1988年から1997年の10年間で、シリーズ累計販売数が20億以上となる大ブームとなったのです。
ドラゴンボールカードダス 本弾
この「本弾」が最初に登場したカードダスの主流シリーズであり、TVアニメの最新情報をいち早くフォローし、アニメよりも早くカード化するほどでした。
情報、ビジュアル、ゲーム性、そして集めやすい価格で子供も手に入りやすいと言うことで人気を博しました。
どのように進化していったのか見てみましょう。
- 第1弾
第1弾、第2弾ではまだゲーム用の情報欄がほぼ無かった。
- 第3弾
解説欄等情報量が増大した。
- 第5弾
スカウターや箔マークなど、この弾で基本形がほぼ決まることになる。
裏面にもバトルマークや星マーク、漢数字でバトル情報を記載。
- 第10弾
スカウターのデザインが変更。
- 第12弾
No.500を記念して作られたカード。
シリーズ初のスーパーサイヤ人が集合したプリズムカードの下に3大スーパーサイヤ人が集合したプリズムカードの下に、もう1枚のプリズムカードが存在していた。
ダブルプリズムカード。
- 第14弾
連番で、Z戦士が全員出撃する姿を描いたカード。
合体させると1枚の絵に変わる。
パラノマプリズムカード。
- 第17弾
スカウター欄は裏に移動。
- 第23弾
超戦士達が集合している豪華なカード。
表も裏もプリズムになっている豪華な仕様。
リバースプリズムカード。
スーパーバトル
本弾に続く2つ目のシリーズ。
原作がサイヤ人編に入り、激しいバトルが展開されるようになってきた為、バトルの魅力により迫るカードを作ろうと立ち上げられた。
カードイラストは全てキャラクターの必殺技がモチーフにされており、ルールとしてはパワーレベルの大小を競うものだった。
ジャンボカードダス(劇場配布用)
90年代前期は、毎年の春と夏に公開されていた東映アニメフェアは『ドラゴンボール』を目玉として公開していたという事です。
来場者プレゼントとして配られたのがジャンボカードダスであり、通常の86×59㎜の3倍ほどあるサイズで、公開映画にちなんだイラストが描かれていた。
カードダスステーション ジャンボカードダス
東映アニメフェアで配られたジャンボカードダスの評判がとても良く、「普段でも手に入るようにしてほしい」と言うファンの声に応えて制作された店頭売りシリーズ。
全てのカードにホロ加工が施されている豪華仕様であり、更に人気が爆上がりしたと言われている。
ジャンボカードダス(自動販売機販売用)DBジャンボカードダスシリーズ&ビジュアルセレクションシリーズ
大人気となったカードダスステーションジャンボカードダスの自動販売機用として生まれたシリーズ。
2種類あり、豪華なメタリック調のフレームの中に、絵画のようにセル画が描かれた。
フレームレスでフォントも英字のみとなっている。
カードダスハーフ
本弾シリーズを半分のサイズにしたものであり、リメイクとしての意味合いとミニチュア感覚でカードを楽しめるシリーズ。
2枚1組で、台紙から剥がして使用する。
裏面にはDB情報や公式ルールが書かれていた。
バーコードドラゴンボール
『ドラゴンボール』に登場するキャラクターの名前を網羅し、統一のルールでバトルを行うというのがコンセプトである。
各時代からキャラクターが選出されているのが特徴で、裏面にはバーコードがあり、バンダイの商品・バーコードウォーズで活用が出来た。
キャラクターズコレクション
TVアニメが魔人ブウ編に移行して同時に始動したバーコードドラゴンボールがリニューアルしたもの。
キャラクター名盤を強めていったのが特徴であり、アニメシリーズだけではなく、発売当時に公開されていた劇場版用映画のキャラクターも収録されている。
ビジュアルアドベンチャー
原作者鳥山明先生の原画をそのままセル画に再現して、カード化した神シリーズ。
モノクロで描かれた漫画の扉絵もカラーリングされており力の入れ具合をとても感じる。
全8種発売された。
制作秘話
- 目指したのはメンコのようなイメージ
とにかくファンを驚かせ喜んでもらいたいと『ドラゴンボールカードダス』プロデューサーは語ります。
カードダス自販機が子供達への情報発信基地となることを目標としてスタートさせたそうです。
当初目指したのは、プロ野球の選手名鑑、さまざまな情報が裏面に書かれているメンコのようなイメージ。
このキャラがどんなキャラなのかが分かるように、ピッコロ大魔王なら魔族の「魔」とアイコンを入れるなどして、どのグループに属するかと情報性の深みが増すように心がけていたと語ります。
更にはカードを集めて情報を解析することで、バトルに有利になることができるといった要素も加えることで収集するモチベーションを高めていく工夫をされたそうです。
戦闘力表現は原作の世界観を壊すことがないように、独自の数値であるBPやDPでカードの強弱をつけていく。
スカウターの登場からはカードダス専用のスカウターを通してみると隠し文字が見ることができると言うギミックも付け加えていったと言われています。
- カードイラスト
カードイラストは特にこだわりを入れたらしく、当時は原作とTVアニメが同時進行に動いており、原作で色設定がないものをアニメ側で先行して色塗りを行うほど。
そんな中とにかく新しいものをと、鳥山明先生の漫画ネームがFAXで送られてくるのを待ち、集英社に夜遅くまで張り付いていたと言います。
ネームにカッコいい決めゴマを見つけると「これでカード化出来る」と喜んだそうです。
預かったネームや線画でいかに速く、良いイラストを描いてもらうかで必死で、ネームを見てすぐに作画に着手しないと間に合わないこともしばしばあったり「この悟空を描いた人に、是非カードのイラストを描いてほしい」と頼んだりして勝手に熱くなったと語ります。
- カードに一工夫
プリズムカードの場合2枚のカードを合体させることで1つの絵柄になるパノラマプリズムカード。
シール状に2枚重ねにして剥がすともう1枚出てくるダブルプリズムカード等。
8枚のプリズムカードを集めて正しく並べ替えると、背景の神龍の姿が浮かび上がる。
情報以外にも新鮮味を加え、ファンを驚かせ喜んでもらいたい一心だったと語ります。
まとめ
今回は『ドラゴンボールカードダス』を振り返ってみました。
自分も復刻版をプレミアムバンダイで全て買っているのですが、やはり復刻版ではなくその時の物が欲しいと感じてしまいます。
23弾で紹介した戦士達が集合しているカードはとても痺れてしまいます。
歴史は長く次回は自分も当時ジャスコ(イオン)でプレイをしていたデータカードダスの方を書いて行こうと思います。
以上、ドラゴンボールカードシリーズの歴史と制作秘話を振り返る①ドラゴンボールカードダス編、を書かせてもらいました。
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